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ビジョン

介護現場で実現した介護という「究極の社会貢献」

私の介護との出会いは2003年。グループホーム運営管理の職に就いた時からです。約1年近く、グループホームに住込みで働きました。高齢者と寝食を共にし、介護現場を目の当たりにしてきたのです。そこから介護という仕事の魅力にとりつかれました。

「はたらく」当事者にとって3K「きつい、汚い、給料が安い」といわれる介護業界。私自身も始める前は、そんなイメージを漠然と持っていました。現場を知るようになり、確かに3Kの側面が生じていることを経験しましたが、一方で、たくさんの魅力を感じることも出来たのです。

人生経験豊富な高齢者から、日々学びの機会を得ることは数多くあります。高齢者の残された人生を豊かにするお手伝いはやりがいに溢れ、何よりご本人やご家族から感謝を伝えられることが嬉しく思えました。

 “貴方と出会えて本当に幸せになりました。人生最後を楽しく過ごせました。ありがとう!”と人生まるごとの「ありがとう」を頂ける、「究極の社会貢献」であると痛感することが出来ました。

「世界一の高齢大国」介護人材38万人が不足に

介護の仕事にのめり込むにつれ、様々な角度から介護問題について勉強していくようになりました。そこで初めて、日本社会が抱える人口構造の問題を知り、将来への強烈な不安を感じるようになったのです。

世界一の高齢化率、26.7%(2016年)となった日本は、今後ますます高齢化率が高まっていきます。2040年代には、40%を超えると推測されており、同時に生産年齢人口つまり労働人口は減少していく見込みです。
 すでに介護人材の不足は慢性化しており、2017年度は約12万人と厳しい状況です。厚生労働省による試算では、今後、ますます加速し、2025年に介護人材が38万人不足すると予測されています。

このままでは、介護現場の崩壊に繋がりかねません。ひいては、「世界一の高齢大国」である日本社会そのものの崩壊までにもと、今の介護現場を知っているからこそ、強い危機感を抱いています。

介護の可能性を見据えて「日本の介護を世界へ」

介護の魅力を実感するとともに、将来への強烈な危機感から、介護人材不足の問題解決への活動を自身のライフワークとする決意を固めました。介護人材の不足には様々な要因があるわけですが、その最たる要因が「介護職のステータスの低さ」にあると感じています。
 つまり3Kと言われる不人気職種。世間が持つイメージとのギャップを取り除くことが、最も重要なのです。

介護のイメージアップのために、若い世代の介護トップランナー達とともに「日本介護ベンチャー協会」を設立し、介護のポジティブ情報の発信など様々な新しい企画を実践中です。加えて、介護業界における最大級のイベントである「介護甲子園」を2011年から続けており、多くのパワーと一緒に常に前を向いて取り組んでいます。

そして、介護問題を将来の危機ではなく、将来への希望と捉えています。「世界一の高齢大国」となった日本の「介護」は否応なしに進化・発展を遂げており、今や「世界に誇れる日本の介護」と注目されていることは間違いないのです。

「大同団結」し、「明るい高齢社会」の実現へ

いくつもの新しいチャレンジを行なってきたものの、まだまだ大きな流れを創り上げるには道半ば。介護に対するイメージをアップさせ、世界一の高齢大国である現実に立ち向かい、未来に希望が持てる「明るい高齢社会」を目指します。

そのためには、現在170万人を超えるといわれる介護職が一致団結し、現状を正しく伝えていく必要があり、介護に携わる様々な職種が連携を図り、法人種別、サービス種別の垣根をこえた「大同団結」を、今こそ実現しなければならないのです。

介護業界の「大同団結」に向け、新たな挑戦の一歩を踏み出してまいります。